コスパの良い服をファッション初心者が見つけられない理由。

いろんなお店を周っていると、※稀に安くて良いブランド(コスパの良い)と出会うことがあります。そういう時、「あぁ、あの頃にこのブランドを知っていれば…」と思うこともちらほらと。今も着れるようなら良いんだけど、趣味が変わってしまって今は着ないなという服だとすごく損した気分になるんですよね〜コスパの良い服なんてそんなに見つかるものでもないし。でも、損したと思うと同時に昔なら絶対見つけられなかったという諦めの気持ちも。こういうブランドって毎度家に帰ってweb検索かけるんだけど、ブランドHPと地方のセレクトショップの通販ページが出てくれば御の字で、詳細がいまいち掴めない場合も多い。雑誌、web magazineとかメディアへの露出もほとんどなく、ネットで話題になることもないなら、初心者だけじゃなく服好きでも見つけるのは困難。運良くリアルで出会うしかない!服との出会いも一期一会だ!と、割り切ればいいんだけど、なんとなくもやもやしてしまいます。


今年に入って少し経った頃、久しぶりに地元のお店を新規開拓していたら、またまた※コスパの良いブランドとの出会いが…!そのブランドは幸い今の趣味と合っていたので店員さんの説明を聞きながら、いろいろ質問と雑談を。そこで、長年の疑問だった”何故こういったコスパの良いブランドが存在するのか?”ということもに聞いてみました。そしたら、プレス代が掛かっていないからという答え。要するに、服に広告代が掛かっていない(又は安く済ませている)おかげで安く買えているとのこと。このブランドもプレス代を掛けると他のブランドのように値段が上がってしまいますよーと。詳しく聞いてみると、※服のプレス代は結構馬鹿にならないお金がかかるらしい。

プレス代っていうのは宣伝広告費(PR、広報)。雑誌への露出、展示会やショーの費用だったりとか。(正確に言うと、分類が違うのかもしれないけどここで言うプレス代は全部込みということで!)。このPRは大手だと自社でやるけど、デザイナーズの場合はPR会社に委託する場合が多く、なかなか大きいお金が掛かるらしい。このプレス代の費用は勿論、服の原価に入る。服の原価は生地代、装飾品代、人件費など数あれど、その中でもプレス代が占める割合はとても大きいとのこと。しかも、ユニクロとか大量生産ならまだしも、デザイナーズだと少量生産だから1着の負担も大きく…。メディアへの露出が増えたブランドが、急に値段上げることがあるけどそういった理由があったわけです。メディア露出→値段上がるというパターンを見ると、「ビジネス路線になりやがって、この守銭奴が!」とか思うこともあるけど、確かに冷静に考えたら服も製造業だし、値段上がるのも仕方ないのかなと。

そして、コスパの良いブランドが見つからないという理由もまさにこれ。メディアへの露出に掛かる費用を極力抑えているおかげで安いのだから、当然探すのは難しい。PRの力って絶大です(本当、やるのとやらぬのでは大違い)。たまにネットで話題になったり、Twitterでこのブランド安くて良いよ!みたいなつぶやきとか見るけど、結局知らないブランド名を見ても流してしまうことがほとんど。少しでもそのブランドを知ってたり、聞いたことあるなら別だけど、情報ゼロの状態だと頭には残らない。最初に言った通り、たまに調べてみてもあまり詳細出てこないこともあるし、とても影響力の大きい人がおすすめでもしない限りはやっぱりスルーするんじゃないかなー。それにコスパの良さって実際に服を見てから感じるものだから、言葉だけで伝えるのは難しい。だから、コスパの良い服を見つけるのにはいろんなお店を周って手間暇かけて探すしかなさそう。アナログだけど、結局は一期一会。実のところ、そういうのも服の楽しみの一つなので、コスパの良い服を見つけたい人は信用できる人からクチコミをもらったり、普段行かないお店に勇気を出して行ってみるしかないのかなと思いました。

(今の時代、何か効率の良い方法がありそうなので、こういう良い方法がある!という方の情報を求む。。)

※費用対効果の高い服。値段の割に質が良い服のことです。コスパの良い服じゃなく、デザインが気になるブランドとかならネットサーフィンしてても見つかるよ。あと、オークションをやっていると有名メゾンと同じファクトリー(工場)で同じ生地で作ってます!っていうブランドは見つかる。信頼できるかは半々なんだけどね。

※前にPR会社のインターンに行ってた友達に費用を聞いたことあるけど、確かになかなかのお値段でした。でも、仕事内容も多忙みたいだから、それくらい掛かって当然なのかも。

※ちなみに、そのとき知ったブランドはSushine+Cloudというブランド。15年くらい活動しているらしいけど、全く知りませんでした。1万ちょっとのリネンシャツが今まで一番なくらいものすごく着心地良くて、びっくり。店員さん曰く、ヨーロッパから生地を仕入れて作っているけど、インポートの3〜4万するシャツと同じレベルの生地を使っているとかなんとか。でも、ネットで見るとシャツ1.5〜2万くらいするんだよな〜、あのとき見た1.2万のシャツはセールか幻だったんだろうか…見た店が老舗のセレショだったので別注だったのかもしれない。

SUNSHINE+CLOUD
http://www.sunshine-cloud.com/

※インポートブランドが価格跳ね上がるのも代理店のPR費用が掛かるため。関税とかもあるけど、こっちの費用の方が馬鹿にならないみたい。代理店が絡んでない場合は輸入ルートでお店によって価格差があります。

※プレス代は服の値段が高くなる理由の1つです。その他にも高くなる原因はありますので、その辺はご了承ください。

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これを書いていて思ったんだけど、コスパ”入手のしやすさ”という面を加えるなら、大手セレオリ(御三家、ベイクルーズなど)ってなかなかコスパが高いのではないかと。知名度、店舗数の多さ、流行性、価格の手軽さ…これらのバランスを踏まえると、なかなか高い水準を保っているなーと。質が悪いと散々言われたせいか、最近は品質を上げてきて質と価格の兼ね合いが普通になってきたしね。セール用の粗悪品は別とすると、コスパ高いと思う。


(あと、自分の中でUA系列(特にB&YとUAGL)はコスパと一緒に安心を買える説というのが出てきました。B&Y、UAGLって人気の服が偏っていて、買う服がかぶることが多いんですよ。この前お店に行ったら同じカットソーで似たような格好をした人を3人見かけました。特に本人達は気にせずに買い物を楽しんでいたんだけど、それってかぶることをマイナスじゃなくプラスに捉えているせいなのでは、と。人とかぶる(同じ)格好をすることで自分は流行に乗れているという安心感を得ているんじゃないかと思うんです。正直、ファッションの楽しみ方としてはどうなんだろう…と思うけど、ファッションが好き!っていう人以外には安心感を買えるというのは心強いのかも。まだ、仮説なんだけどね!余裕が出てきたらアンケートでも取ってみるかな。)