意外に知られていないユニクロのあれこれ 後編

意外に知られていないユニクロのあれこれ 前編 - ファッションは教養だと思う。

前回の続きです。昨日はwebでしたが、今回はラインを2つ紹介します。

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3.+J

http://store.uniqlo.com/jp/store/feature/plusJ/men/

UNIQLOがデザイナーのJIL SANDERジル・サンダー)と手を組んで発表しているユニクロの高級ライン、+J。
ユニクロは一年で何回コラボするんだ…ってくらい色んなデザイナーやアーティストとコラボしていますが、これは珍しく長期プロジェクト。09年秋冬から11年秋冬までちょうど3年間続きました。ユニクロのラインの一つとして動いていたのは異例ですね。残念ながら今季で終了してしまいますが、そのデザインは洗練されていて服オタの皆さんから大変人気です。

服オタじゃない人は”ジル・サンダー”という名前を聞いてもピンと来ないかもしれないので簡単に説明しておきます。

ミラノコレクションで発表しているJIL SANDERというブランド(企業)の立ち上げ人。シンプルだけど縫製技術やカッティングが優れた服で多数のファンを獲得。デザインの引き算が非常に上手いデザイナーで、ミニマリズムの代表的な存在であると言われる。現在はJIL SANDERのデザイナーは退任。

詳しくは、wikipedia参照。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC

そんなすごい人が作った服をユニクロで買うことが可能なわけです!シンプルな服が得意ということはUNIQLOとの相性も◎

そんなジル・サンダーさんがデザインする+Jが普通のコラボーレションと違うのは、しっかりラインとして固定されていること。毎シーズン、ルックを発表してトップスからボトムス、ベルトやマフラーまで全カテゴリー販売しています。価格は全商品ユニクロの2倍。割高に感じるかもしれませんが、本当にクオリティーは高いです。ちなみにジル・サンダーがファストブランドではなく、普通に服を発表すると+Jの10〜100倍くらいの価格が妥当なのでお値打ち感は相当なものですね(もちろん、その場合は素材の質もグッと上がりますが)
一見、webで商品を比べるとユニクロと変わらないんじゃないの?と思いますが実際は似て非なるものです。着てみると服のシルエットが断然良いし、質も若干上げてあります。シャツなんか広げて見比べるとわかりますが、パターン(生地の切り替え位置など)が全く違います。ユニクロでベーシックなアイテムを買うなら、値段2倍出しても断然+Jだと思います。

しかし、私は推奨に出すのはやめました。その理由は取り扱い店舗が少ないからです。立ち上げ当時は全店舗で扱っていたのですが、地方ではジル・サンダー知名度・販促の問題なので売れなかったので年々取り扱い店舗が縮小。現在は関東を中心に10店舗強ほどしかありません。地方は30代以上の人が安く買える普段着を求めに来てる場合が多いので、何も知らないでいつもと2倍の価格の服が置いてあっても買わないだろうなあというのは何となくわかるので、仕方なかったのかなと。(ユニクロは地方の販促に問題あるし)
オンラインでは買えますが、脱オタで試着せずに買えというのはナンセンスなのでやめておきました。

ラインの位置としては、ユニクロの上位互換ですが+Jという別物として見てもらって良いと思います。アイテムで初心者に危ないと言えるのは、ダウンとテーラードジャケットがくっついたやつくらいで他は非常に良いです。30代前後の人が一番似合いそうな感じ。今季は定番のシャツ、ニットの出来が非常に良かったので近くに取り扱い店舗がある人は行くことをおすすめします。

ただ、服オタの方たちも買いに行くので今はもう品薄かも…onlineもほとんどsold outです…


4.UNIQLO INNOVATION PROJECT

http://store.uniqlo.com/jp/store/feature/uip/l3men/

”画期的な機能性+デザイン性 これからの服、進化した服をユニクロから”
こちらは最近始まったプロジェクトで、ユニクロが究極の服を作るのを目標にしています。
要は、スポーツウェアの機能性を日常着に落としこんで、最高に着心地の良い服を作ろう!というもの。こういうと既にやってるブランド多数だし、最近のアウトドアブームもあるので、別に特別ではないのですが何故か+J以上に気合い入ってます。
クリエイターは、元ISSEY MIYAKEで今は独立している”滝沢直己”、ユニクロの仕掛け人”佐藤可士和”、ガガのスタイルディレクトやThierry Muglerのデザイナーとしてなどマルチに活躍している”ニコラ・フォルミケッティ”の3人と、なんとも豪華なメンツ。
今はユニクロの全店舗に置いてあるけど、地方では+Jと同じ理由で全く売れていないみたいなのであとから店舗縮小するのではないかと思います、、

まだまだアイテムも少なく、実験的な段階でなんとも言えないのですが、今のところはスポーツウェアとして捉えておいたほうがいいかも。というか、もろにランニングウェア。価格も有名スポーツメーカー(NIKE,adidas等)と同じか少し安いくらいなのでどうなるんでしょうか…
例外として、マウンテンパーカとボンディングパーカはデイリーに着れて◎。既存のユニクロの同じ商品より数倍良いなと思ったのでこの2点は買ってもいいかなと思います。今後こういったアイテムが増えるといいんですが、とりあえず今は様子見かと。

置いてあるうちにチェックしてみてください。(ちなみに、うちの近くの店舗は感謝祭で混み合うからか既に商品引っ込んでました…)

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以上でUNIQLOの意外に知られていない4つのこと終了です。服オタの中では話題になっても、一般まで届かないというのは悲しいなと思って、脱オタから少し外れてしまったかもしれませんが書いてみました。(感謝祭もあったし)

次回からは少しずつセールに向けての記事を増やしていこうと思います。ちょっと更新ペースも上げるのでお楽しみに。