ファッションECの使い方 Part.4 サイズスペックと買わないという選択肢。

ファッションECの使い方 Part.3 絶対見るべき3つのアイテム画像。 - ファッションは教養だと思う。

ファッションECの使い方 Part.4 「サイズスペックと返品、買わないという選択肢。」

今回はサイズスペックについてのhow toです。前回の画像に引き続き、こちらも購入の判断材料として必要な項目。サイズスペックの見方が分かるとより具体的なイメージが出来るようになるので、このhow toも購入前に是非読んでみてください。

・ECのメリットはサイズスペックが可視化されていること
多くのECでは素材の表記は勿論のこと、サイズスペックも表記されています。試着できないためではありますが、リアルではサイズ感として感覚でしか分からないことをECではしっかり実寸で表記して可視化しているんですね。服のサイズというのはブランド毎によって変わるもの。各ブランドでターゲットを決めて、モデルを設定しているので、同じS,M,Lでも全く違う寸法になっています。だから、初見のブランドはまずサイズチェックすることが必須になるのですが、ECではこれが可視化されているから試着する前に大体のサイズを知ること、感覚でなく頭で理解することができます。

まあ実際にはシルエットや可視化されていない細部の寸法などあるので試着しないと分からないことも多いけど、サイズの実寸なんてパタンナーや縫製など生産に関わっている人くらいしか分からないわけで、これがしっかり消費者に伝わっているというのは何気にすごいことなのではないかと思います。

・まずは自分サイズを知る
しかし、いくらサイズスペックが可視化されていようとも自分寸法を知らないなら意味がありません。サイズスペックを有効に使いたいのであれば、まずは自分寸法を知ることから始めましょう。

自分寸法で必要なのは、首周り、肩幅、背丈、胸囲、ウエスト、袖丈、ヒップ、股下の8つ。ECのサイズスペックにはトップスなら、”着丈、肩幅、身幅、袖丈”、ボトムなら”ウエスト、ヒップ、股上、股下”辺りがよく書いてあるので、この8つを知っておけば十分サイズスペックを使いこなせると思います。かなり前ですが、自分寸法について書いた記事があるので、詳しく知りたい人はそちらをどうぞ。

試着の重要性、自分寸法を測ってみる。 - ファッションは教養だと思う。

ただ、上の記事中にも書いているのですが、自分寸法を自分で測るというのはかなり難しいことです。かと言って、友達に測ってもらうのはなかなか恥ずかしいので、記事中では紳士服のお店(スーツカンパニー、紳士服の青山など)でショップスタッフに測ってもらう方法をおすすめしました。しかし、もっと良い方法があったので今回はそちらを紹介してみます。


http://www.uniqlo.com/jp/store/feature/uq/extrasize/men/size_spec/

商品サイズの選び方
http://www.uniqlo.com/jp/store/support/size/073764_size.html
ボトムスのサイズの選び方
http://www.uniqlo.com/jp/store/support/size/070929_size.html

今回おすすめするのは実物の服から寸法を測る方法です。ユニクロのサイズ表がとても丁寧な作りで分かりやすかったので参考にぜひご覧になってみてください。

実はサイズスペックを見るときに必要なのは自分寸法より実物の服を測ったときに得た寸法なんですね。アパレル用語で自分寸法はヌード寸法、実物の服の寸法は仕上がり寸法と言い、仕上がり寸法は必ずヌード寸法より大きい寸法になります。だから、ヌード寸法のまま服を買ってしまう小さくて服が入らないということに…。なぜ、自分の寸法の通りに服を買ったのにこうなってしまうかというと、服にはゆとり分という分量が必要だからです。

ゆとり分というのは要するに筋肉の運動量をカバーする分量のこと。人体というのは動くもので、筋肉というのは動く度に収縮しています(試しに、いま肩を手で触りながら動かしてみてください。結構、筋肉って動きますよね)。このゆとり分がないとピチピチになってしまい、恐らく無理やり着たとしても動くと布が裂けてしまいます。どんなにジャストサイズや細身の服でも指で摘めるくらいの余裕はありますよね。シャツの襟で言うと、指が入るくらいのゆとり。それがゆとり分です。これがなくてもいい服というのはニットやジャージーなど伸びる素材(レギンスやタイツなど)くらいで、それ以外の服には必ず入っています。実寸で言うと

だから、自分のサイズを知るには実物の服から仕上がり寸法を測るのがすごく手っ取り早くて良い方法です。各ECサイトのサイズスペックに測り方も書いてあるから一人でできるし、何より自分寸法を測るより遥かに簡単です。ぜひ、サイズスペックを活用するためにジャストサイズだと思う服を見つけてメジャーで測ってみてください!

・買わないという選択肢
ECで失敗しないためには買わないという選択肢を設けることも必要です。サイズスペックはあくまで目安で全てが分かるわけではないし、必要な寸法(シャツで首周りのサイズがないなど)が書いてない場合もあります。危険だと思ったら買わない。こういう決断もECを利用する上では大事になってきます。

具体的に言うと、リアルでも何回も試着する服は買わない方が良いと思います。例えば私はシャツやテーラードジャケットなどジャストなサイズ感が求められるカッチリ着る服や、リアルでもなかなか好みのものに出会わないデニムは知っているブランド以外は買わないようにしています。特にメンズはレディースと違って装飾や重ね着が少なく、服単品ごとのサイズ感や素材感が非常に大事だと言われているので、自分のコンプレックスある部位の服(私は首周りと胸囲があるから、シャツなど襟まであるトップスは注意している)、自分なりのこだわりのある服は失敗する可能性も高いから買わない方が利口かもしれません。

Part.1でリアルとECの併用利用を勧めたのにはこういう理由も含んでいます。ECだけで買い物するのに縛られず、しっかりリアルとECを使い分けて利用していって欲しいなと思います。

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では、Part.5はファッションECの使い方まとめです。また、来週中(今週中?)にアップするのでお楽しみに!